安全運転支援の技術はどこまで進んでいるのか

近年、クルマに求められる最新技術の中で急速に進歩しているものの一つが安全装備でしょう。1990年代に次々にエアバッグとABSが標準装備されるようになりましたが、その後しばらくの間は安全装備の新技術が足踏みしていました。ところが、2010年前後から各メーカーが新型車に新しい安全装備を次々に装備するようになってきました。それが安全運転支援技術と呼ばれる新技術です。この新技術は今までのクルマにはないもので、人間の限られた運転技術や危険回避能力をクルマが自動でサポートする技術のことを言います。これらの新技術の開発が始まったのは実は20年以上も前のことなのですが、段階をおって徐々に研究開発が進み、それがついにここ数年の間にいっきに実用化に成功したのでした。

ナビゲーションやカメラ、レーザーを使って

安全運転支援にはいくつかの種類がありますが、そこで用いられているのは高性能カメラとレーザー装置、そしてナビゲーションシステムなどです。たとえば、ナビゲーションシステムを使った安全運転支援では、目視不可能な死角になっているような交差点において、クルマや人が向かってきて衝突の危険性があるようなときに、その危険を知らせます。またカメラやレーザーを使った安全運転の支援では、人間の目よりもいち早く危険を察知することができるために、それを音や文字などで警告します。そして、これらの技術の最も優れているところは、人間の判断が一歩遅れて衝突しそうになったり、センターラインからはみ出しそうになったりした場合には、クルマが自動でブレーキをかけたり、センターラインからはみ出さないようにハンドル操作を行ってくれる点です。

高齢者の交通トラブルを未然に防ぐために

自動ブレーキの技術が導入されるようになって、おそらく多くの人たちの脳裏に浮かんだのは、高齢ドライバーの間で多発しているブレーキとアクセルを踏み間違えるトラブルの軽減につながるのではないかということではないでしょうか。ブレーキと間違えてアクセルを踏んでしまったとしても安全運転支援装置が自動で作動してブレーキをかけてくれます。だから衝突の心配がありません。もちろん精度の問題や課題もまだあることでしょう。しかし、少なくとも同じような安全装備がないクルマに比べれば、その安全性は極めて高くなったと言うことができます。さらに最新のクルマではドライバーの安全を確保するだけでなく、誤って跳ねてしまったような場合、歩行者の安全も確保できるように、歩行者のためのエアバッグも装備されています。